今回は、『画像認識』に焦点をあて、農業×ICTの研究状況をご紹介します。
1.機能概要
今回、開発研究に取り組んだ機能概要は、次の通りです。
- カメラで撮影した画像データ(農作物)をAIで解析
- 感染している病害を診断し、結果を一覧表示
- 病害に効果のある農薬を表示(外部サイトへのリンク)
2.システム構成
今回の開発研究環境は、次の通りです。
- AI:Visual Recognition @IBM-Cloud
- デバイス:これまで、社内研究で制作したカメラが搭載されたスマートデバイスなど
3.動作検証方法
社内栽培しているトマトを使用して、動作検証を行ってみました。
まずは、トマトに感染している病害の画像データを読み込ませました。
なお、病害の種類は、うどんこ病(38)・かいよう病(11)・モザイク病(30)・黄化葉巻病(92)の4つに限定しました。
それ以外に、健康な状態の画像データ(26)も読み込ませました。
次に、被検体の画像データは、次を使用しました。
その結果・・・
約74%の確立で病害を特定することができました。
4.まとめ
今回の技術研究では、10回のサンプリングで70%以上の病害を特定することができましたが、
被検体の画像によっては、誤診することがありました。
事前に読み込ませた画像データの種類や数量によって、評価処理(画像処理)に影響があると推測されます。
なお、画面遷移のイメージは、次の通りです。